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生活習慣病予防とボケ防止

 脳を鍛えることと生活習慣病は無関係ではありません。病気をすれば体力だけでなく、精神力や知力も衰えます。生活習慣病の中では、さまざまな怖い病気の原因となりボケにもつながる動脈硬化が最も要注意です。

生活習慣病とは?

 脳卒中や糖尿病に代表される生活習慣病は、昔は「成人病」といわれていました。しかし、その原因が加齢によるものばかりでなく、喫煙や偏食、肥満などの悪しき生活習慣にあることがわかり、若い人にも発病することから、「生活習慣病」と名前が改められました。

 生活習慣病の主なものには次のようなものがあります。
 動脈硬化症、高血圧症、脳卒中(脳梗塞、脳血栓、脳塞栓、脳出血、くも膜下出血など)、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、糖尿病、高脂血症、通風、がん、脂肪肝、胆石、腎臓病、骨粗しょう症、歯周病、貧血、下痢…
 以上のうち、がん、心臓病、脳卒中の3疾患で、日本人の死因の約6割を占めます。がんが約3割、残りの血管系疾患で約3割です。

 なお、記憶などの脳の働きが著しく低下する認知症(ボケ)には、アルツハイマー型と、脳血管性がありますが、少なくとも後者は生活習慣病の一種とみなすことができます。

生活習慣病の原因と予防法(動脈硬化の場合)

 生活習慣病による死因のうち、がんを除けば血管の病気が大半を占めます。
 現代の日本では、血管の病気の大半は動脈硬化になることによって引き起こされます。動脈硬化はボケとも関係が深く、このサイトの中心テーマである「脳を鍛える」につながりますから、動脈硬化の原因と予防を中心にお話を進めます。
 なお、がん、糖尿病、通風などについては姉妹サイト「生活習慣病の原因と予防法―食事と栄養」をご覧ください。
動脈硬化とは
 動脈硬化とは、いろいろな原因で血管の弾力性がなくなり、ところどころが狭くなって、血液の流れが悪くなったり、血管そのものがもろくなったりする状態のことです。
 動脈硬化で多いのが脳動脈や冠動脈などの太い血管で起こる「アテローム硬化」です。アテロームとは、脂質などでどろどろなった血液の塊のことです。
動脈硬化が引き起こす怖い病気
 動脈硬化症自体にはほとんど症状がありませんが、進行すると血液の流れが悪くなり、血栓ができて、さらにそれが詰まると危険な状態になります。
 動脈硬化が引き起こす一般的な病気に、脳梗塞、脳出血、狭心症、心筋梗塞などがあります。
動脈硬化の原因
 動脈硬化を引き起こす原因はさまざまですが、複数の危険因子が重なって引き起こされると考えられています。その因子は次のように、生活習慣に関係するものがほとんどです。
《動脈硬化の危険因子》
@高脂血症 LDLコレステロール(いわゆる悪玉)が多くなると血がどろどろになります。
A高血圧症 血管に強い圧力がかかると、血管が傷つけられます。
B糖尿病 血液中にブドウ糖が多くなると動脈硬化が促進されます。
C肥満 高脂血症、高血圧症、糖尿病の原因となります。
D運動不足 エネルギーが消費されないため、高脂血症や肥満を招きます。
E喫煙 有害成分が欠陥内皮細胞を傷つけ、LDLコレステロールを増やし、HDLコレステロール(いわゆる善玉)を減らすことによって、動脈硬化を促進させます。
動脈硬化の予防法
 脳卒中や心臓病の原因となる動脈硬化を予防するには、上の原因@〜Eを取り除くことが大切です。
 つまり、食事では過食や偏食を避け、適度な運動をするとともに、喫煙習慣のある方はたばこをやめることです。
 これは、血管系の病気を引き起こす動脈硬化のみならず、がんをはじめさまざまな生活習慣病予防の基本となるものですから、生活習慣の乱れている方は真剣に改善策を考えましょう。

 なお、動脈硬化予防のための食事では次の点に特に注意をすることが奨励されています。

・脂肪やコレステロールを多く含む食品をとり過ぎない。
・肉の代わりに、青みの魚を多くとるように心がける
・甘いものや果物をとり過ぎない
・海草、きのこ、豆類、根菜類など、食物繊維が多く含まれる食品を多くとる。
・抗酸化作用のあるビタミンC、E、βカロテン、イソフラボン、タンニンなどを含む食品を多くとる。
・肥満や高血圧につながる酒の飲みすぎに注意する(アルコールは頭の働きも阻害します)。

脳血管性認知症(ボケ)を防ぐ

 脳の毛細血管が詰まって引き起こされる脳血管性の認知症(ボケ)は、長年の悪しき生活習慣が原因となっています。動脈硬化の予防法がそのままボケ対策につながります。

 そもそも、認知症にならなくても、加齢により多かれ少なかれ物忘れは多くなるものです。脳をまんべんなく使うこととともに、食事、運動、たばこ、アルコールなどの生活習慣に気を配ることで、脳の性能をいつまでも若々しく保つことが大切です。

 加齢による記憶の衰えは、長年培った知識と経験(思考力、知恵)によってカバーできます。また、いつまでも好奇心を旺盛にすることで、脳を活性化することができます。
 高齢になっても異性への好奇心を失わないことは、心身の健康に効果があることがわかっています。ただし、何事も過ぎたるは及ばざるが如し。一つのことにとらわれ過ぎないことも、心と体の健康を保つコツです。

 なお、脳血管性認知症以外の認知症(アルツハイマー型、レビー小体型など)についてはこちら脳の病気、ボケの原因と防止法をご覧ください。防止法もくわしくまとめてあります。

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